iOS 7がついにリリース!クラスメソッドブログにiOS 7の記事を一気に70本公開しました!
はじめに
本日、日本時間の9月19日午前2時に、ついにiOS 7がリリースされました。私もダウンロードして、早速入れました!iOS 5⇒iOS 6の時は、地図が大幅に変更になり、パチンコガンダム駅など色々ありましたが、今回のiOS 6⇒iOS 7は、それ以上に機能に変更があります。ユーザーに一番インパクトがあるのは、デザインが大幅に変更になったことだと思いますが、機能やAPIなど色々変更点がありますので、以下にまとめます。また、iOS 7リリース特集としてiOS 7に関連する記事70本を一気に公開しました。
何が変わったの?
AppleのiOS 7ページにはこう書いてあります。「モバイルOSをまったく新しい観点から」と。今回Appleは「まったく新しい」という言葉を使っています。実際触ってみると大きな部分から細かいところまで色々と変わっています。デザイン、機能という点では今までのiOSのアップデートの中で一番変わったのではないでしょうか。開発者から見ると、Androidに近くなったと感じた人もいると思います。それぞれ具体的にどのようになったのかを書いていきます。少々長いですが、Appleからのアップデート内容は、以下になります。
このアップデートの特長は美しく新しいデザインです。加えて、
何百もの新しい機能が追加されました。 主要な新機能は次の通りです:
- 新しいデザイン
- 再設計されたインターフェイスでシステム全体とすべての内蔵Ap
pを一新 - 微妙なモーションとアニメーション。
レイヤーと半透明で深さを表現 - エレガントな新しいカラーパレットと洗練されたタイポグラフィ
- システムのサウンドと着信音をアップデート
- コントロールセンター
- 画面下部からのスワイプアップでよく使うコントロールとAppに
すばやくアクセス - 機内モード、Wi-Fi、Bluetooth、
おやすみモードのオン/オフ、画面の明るさの調節、 メディアコントロール装備、 AirPlayとAirDropに対応 - すぐに操作できるフラッシュライト、タイマー、計算機、カメラ、
ミュージックコントロール - 通知センターの機能改善
- 新しい“今日の表示”に天気、カレンダー、
株価など1日の概要を表示 - 1つのデバイスで終了した通知はお使いのすべてのデバイスで非表
示に - マルチタスクの機能改善
- 開いているAppの切り替え時にプレビュー画面を表示
- Appがバックグラウンドでコンテンツを最新状態に維持すること
を許可 - カメラの機能改善
- ビデオ、静止画、アスペクト比、
パノラマなどさまざまなカメラモードをスワイプスルー - iPhone 4S以降とiPod touch(第5世代)にリアルタイム写真フィルタを搭載
- 写真の機能改善
- 時刻と場所に基づいて写真とビデオを自動的に“モーメント”
に整理 - “iCloudで共有”で複数の投稿者とビデオ、
および新しいアクティビティ表示をサポート - 写真フィルタエフェクトを追加
- FlickrとVimeoに対応
- AirDrop
- 近くの人とすばやく簡単にコンテンツを共有
- ネットワークや設定を必要としない安全な暗号化転送
- iPhone 5、iPad(第4世代)、iPad mini、iPod touch(第5世代)に搭載。
iCloudアカウントが必要です - Safariの機能改善
- 新しいiPhoneタブ表示で、
開いているWebページ間を簡単に移動可能 - スマート検索フィールドを検索語句とWebアドレス間で統一
- “共有リンク”で、
Twitterでフォローしている人々が共有するWebページを 表示 - iTunes Radio
- ストリーミング・ラジオ・サービス
- 250を超える注目のステーションとジャンル別のステーションか
ら選択 - お気に入りのアーティストや曲で自分だけのステーションをスター
ト - Siriの機能改善
- もっと自然に聞こえる新しい男声と女声を英語(アメリカ)、
フランス語、ドイツ語で導入 - Wikipedia、Twitter検索、Bing Web検索の結果を統合
- Wi-Fi、Bluetooth、明るさなどの設定を変更
- iPhone 4S、iPhone 5、iPad(Retinaディスプレイモデル)、iPad mini、iPod touch(第5世代)でサポート
- App Storeの機能改善
- あなたの現在地で注目のAppを表示する“近くで人気”
- “キッズ”カテゴリで年齢に合ったAppを検索
- お使いのAppを自動的に最新の状態に維持
- “iPhoneを探す”アクティベーションロック
- “iPhoneを探す”の無効化、デバイスの消去、
再アクティベーション、 iCloudからのサインアウト時にApple IDのパスワードを要求 - リモート消去後もデバイス上にカスタムメッセージを表示可能
- iTunes Storeの機能改善
- iTunes Radioで聴いた曲をiTunes Store内でプレビューおよび購入
- iTunesウィッシュリストへの追加、
iTunesウィッシュリストから購入 - カメラでコードをスキャンしてiTunesギフトカードを使用
- ミュージックの機能改善
- 購入した音楽をiCloudから再生
- iPhoneやiPod touchを回転させてアルバムウォールで音楽をブラウズ
- ビデオの機能改善
- 購入した映画やテレビ番組をiCloudから再生
- “関連”から、類似した映画やテレビ番組を表示
- マップの機能改善
- 曲がり角のたびに歩く方向を指示
- 自動夜間モード
- iCloud経由でデバイス間でブックマークを共有
- メールの機能改善
- “未開封”、“添付ファイル”、“すべての下書き”、“
ToまたはCC”などの新しいスマートメールボックス - 強化された検索
- PDF注釈を表示
- FaceTimeオーディオ通話
- 電話、メッセージ、FaceTimeの迷惑発信者をブロック
- 長いMMSメッセージの送信に対応
- ホーム画面上のプルダウンでSpotlight検索を表示
- スキャンしてPassbookパスを取得
- 新しい着信音、アラーム、通知、システムサウンド
- 選択した単語の定義の対応言語を追加:イタリア語、韓国語、
オランダ語 - コンパスAppの角度傾斜計
- Wi-Fi HotSpot 2.0対応
- アクセシビリティ機能
- 身体の運動機能に制約のあるユーザがスイッチコントロールを使用
してデバイスを制御可能に - クローズド・キャプション・スタイルをカスタマイズ
- VoiceOverで手書き入力に対応
- VoiceOverでNemeth点字を使った数式入力に対応
- 選択項目の読み上げとVoiceOver向けに複数の“
プレミアムな”声から選択 - “Made for iPhone補聴器”とステレオ・オーディオをiPhone 5、iPod touch(第5世代)でサポート
- エンタープライズ機能
- 書類や添付ファイルを開くために使用するAppとアカウントを管
理 - AppごとのVPN
- App Storeライセンス管理
- エンタープライズ・シングル・サインオン
- 管理対象のAppのリモート構成
- 他社製App向け自動データ保護
- Exchange Notes同期
- カスタムフォントのインストール
- 新しい管理クエリーと制限
- 教育機能
- Apple TV向けのモバイルデバイス管理
- AirPlayミラーリングを学生のデバイスからApple TVに要求
- 事前に構成できるAirPlay出力先とAirPrintプリン
タ - 簡素化されたMDM登録
- アカウントへの変更を制限する機能
- Webコンテンツフィルタ
- 認証済みAppでシングルAppモードを開始可能
- シングルAppモード用のアクセシビリティ設定を構成
- 中国向けの機能
- Tencent Weibo統合
- 中国語-英語バイリンガル辞書
- 精度の向上、書き順の無視、
複数文字の同時入力のサポートによる手書き入力の機能改善 - バグの修正
一部の機能は、国や地域によっては利用できないことがあります。
ということで、デザイン含め機能についても大幅な変更がありました。
まったく新しいデザイン
iOS 7になり、一番変わったのはデザインでしょう。AppleのiOS 7のページには、以下のように書かれています。
多くの人たちに愛されている体験を、さらに素晴らしいものにしたい。iOS 7の開発は、そんな気持ちから始まりました。作りたかったのは、もっとシンプルで、もっと便利で、もっと楽しめるのに、初めて手にした瞬間から使い慣れた感覚があるもの。iOS 7のデザインが美しいのは、このすべてを達成したからです。iOSの新しい章が、このiOS 7から始まります。
デザインが一新されフラットデザインになりました。ただ単にUIがフラットになったわけではなく、Appleのデザインガイドラインには以下のように記載されています
- 服従(Deference)UIはユーザによるコンテンツの理解や、すべき操作方法を分かりやすくするが、コンテンツとUIが並列関係になることはない。
- 明快(Clarity)テキストはあらゆるサイズで読みやすく、アイコンは精密で明快、装飾は目立たせすぎずに適切、そして機能性を重視したデザインである。
- 層化(Depth)ヴィジュアルレイヤ(層化UI)とそのリアルな動きがユーザの満足と理解を高める。
フラットにはなりましたが、各レイヤーに分かれており、奥行きがあります。端末を傾けると奥行きが分かり易くなっています。
写真ではわからないですが、時計アイコンは、カレンダー同様、現在時刻が表示され、秒針が動きます!
まったく新しい機能
iOS 7では、機能も色々変わっています。AppleのiOS 7のページには、以下のように書かれています。
コントロールセンター、AirDrop for iOS、より賢くなったマルチタスキング。これらはiOS 7に搭載された、画期的な新機能のほんの一部にすぎません。一段とすぐに使えて、一段と使いやすいものになるよう、あなたのお気に入りのアプリケーションのすべてが進化しました。iOS 7は、あなたのデバイスにできることをさらに広げます。つまり、あなたにできることもさらに広がるのです。
以下の機能が大きく変わっています。特にコントロールセンターは、非常に便利な機能です。代表的な新機能を以下に書きます。
- コントロールセンター
- 通知センター
- マルチタスキング
- カメラ
- 写真
- AirDrop
- Safari
- Siri
- App Store
※太字が7からの新機能になります
コントロールセンター
今まで面倒だった設定系の機能がコントロールセンターと言う形でまとめられました。
マルチタスキング
ユーザーにとっても、開発者にとってもこの機能は嬉しいのではないでしょうか。今まで一部アプリでのみ有効だったマルチタスキングが、全てのアプリで実現できるようになりました。
AirDrop
今までEメールなどで送っていた、写真やテキストがAirDropを使うことで、直接相手に送ることができます。
新API
iOS 7になってAPIも色々と増えています。開発者にとって面白そうなものを以下に紹介します。
Sprite Kit
ゲームのためのAppleの2Dレンダリングエンジンです。これによりcocos2dを利用していたゲーム開発者は悩むことになると思います。cocos2dであれば、Androidにもすぐ対応できますが、OS標準のゲームエンジンなので、iOSの2Dゲームについては、いずれSprite Kitが主流になるのではないかと思っています。
MapKit
iOS 7からは、3Dマップのサポートを活用することができます。また、MapKitには、Directions APIというAPIが提供されており、こちらはMap Kitを使って2点間のルートを表示してくれるAPIとなっており、ユーザーにpoint-to-pointの案内を提供することができます。これにより、アプリからルート案内なども可能になります。
iBeacon
iBeaconはBluetooth LEを利用したものとの近接を検出することができる機能です。位置情報といえばGPSなどを利用したGeofenceなどでしたが、GPSは屋内に弱いという欠点がありました。iBeaconを利用することで、屋内での位置情報サービスが、より発展的になる可能性があります。GPSは地下に非常に弱いですが、これを使うことにより、渋谷の迷路のような地下道の案内も便利にすることも可能です。
60-fps video capture
iOS 6では、ビデオの撮影は最大で30fpsまでが限界でした。iOS 7では60fpsの撮影まで可能ということで、よりなめらかな撮影が可能になります。今までもスローモーションカメラなどのアプリは出ていましたが、60fpsの撮影が可能になるとビデオアプリの幅も広がるのではないでしょうか。
iOS 7特集ページについて
この記事では、デザイン、機能、APIの代表的な部分を抜粋して紹介させていただきました。アプリ開発者にとっても、さらに新たな可能性が見いだせるOSだと思っております。クラスメソッドでは、iPhoneアプリに特化した事業を行っています。そこで、iOS 7の特集として様々な記事を書かせていただきました。まずは、9月19日時点で70本を一気に公開しました。9月中には100本を目指しております!是非iPhoneユーザー、iOSアプリ開発者の方には、ご覧いただければと思います。